もったいない「電力損失」と実戦計算
1. 電線が熱くなるのは「損」をしている証拠

もう一つの計算「電力損失\((P_L\))」についても教えて。





電圧降下が「勢いがなくなること」なら、電力損失は「電気が熱に変わって逃げてしまうこと」です。電線が熱くなるのは、私たちが電気代として払っているエネルギーが空中に逃げている「もったいない状態」なんですよ。
2. 電力損失の公式:電流の2乗に注意!





電力損失の計算は、電流\(I\)を2回かける(2乗する)のがポイントです。
- 単相2線式・3線式: \(P_L = 2 \times I^2 \times r\) (電線2本分で熱が出る)
- 三相3線式: \(P_L = 3 \times I^2 \times r\) (電線3本すべてで熱が出る)





あれ?電圧降下のときは三相は \(\sqrt{3}\) だったけど、損失のときは「3本分」だから「3」をかけるんだね。





その通り!ここが混同しやすいポイントです。
- 電圧降下は相ごとの勢いの差なので \(\sqrt{3}\)
- 電力損失は3本の電線それぞれから熱が出るので \(3\)と整理するとスッキリしますよ。


単3(単相3線式)の電圧降下: 係数は 1(電線1本分だけ考えればOK!)
3三(三相3線式)の電圧降下: 係数は \(\sqrt{3}\)(1.73)
3三(三相3線式)の電力損失: 係数は 3(電線3本分全部!)





この表をスマホの待ち受けにしたいレベルで重要ですよ!





あはは、確かに!これさえ覚えれば計算問題の半分くらい解ける気がする。
3. 【実戦】例題を解いてみよう!
📖 例題:単相3線式の電圧降下計算
- 配電方式: 単相3線式(平衡状態:上下の負荷が同じ)
- 負荷電流 (\(I\)): \(20\text{A}\)
- 電線1本当たりの抵抗 (\(r\)): \(0.1\Omega\)





最後に、画像にある「例題4(単相3線式)」をやってみましょう。「負荷に流れる電流が20A、電線1本当たりの抵抗が0.1Ω」のとき、電圧降下はどうなりますか?





単相3線式の平衡回路ですから、使うのは「1本分」の公式でしたね。
\(e\) = \(I \times r = 20\text{A} \times 0.1\Omega = 2\text{V}\)
答えはたったの 2V です!





おぉ、公式さえ知っていれば、掛け算ひとつで終わっちゃうね!
4. まとめ:配線設計の第一歩、クリア!
今回マスターした「設計」の基礎知識
- 電圧降下の許容範囲: 100Vが届くまでに「何Vまでなら減ってもいいか」の計算
- 電力損失の把握: 電線が熱くなって逃げてしまうエネルギーの計算
- 設計のパズル: \(\sqrt{3}\) や 3 を使い分ける、三相3線式の攻略





計算が終わってホッとしたけど、これも「配線設計」の大事な一部なんだね。





その通りです!「配電理論」で学んだ知識を、実際の建物の図面に当てはめていくのがこの「配線設計」の面白いところ。まさまささんは今、まさにその入り口を突破したところですよ。





なるほど。ただの計算問題じゃなくて、安全で効率的な「電気の通り道」を作るための設計図作りなんだ……。次はどんなステップに進むの?





次は、いよいよ建物の中に電気を導き入れる「引込口(ひきこみぐち)」の配線設計に入ります!





おぉ、ついに電柱から家の中に電気が入ってくる場所のルールだ!





はい。引込口から始まって、家の中のメインルートである「幹線」、そして各部屋へ枝分かれする「分岐回路」まで。Lesson4からは、より具体的な「現場のルール」が見えてきてワクワクしますよ。





よし!この調子で「電気の地図」を完成させる勢いで頑張ります!
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