
前半は“抵抗+コイル(RL)”で遅れ電流を見たけど、
今回はあれだよね…?“進み電流”のやつ!



その通り!今回は “RC(抵抗+コンデンサ)並列” を扱うよ。
考え方は前半と同じく 電圧は共通/電流が違う ところから出発するよ。
基礎の説明(定義・特徴)
■ 抵抗とコンデンサの並列回路
・抵抗 R(Ω)
・容量リアクタンス XC(Ω)のコンデンサ
この2つが並列になることで、
どちらにも同じ電圧 V が加わります。
■ 電流の性質
・抵抗の電流 IR は 電圧と同相
・コンデンサの電流 IC は 電圧より位相が進む
“同相・遅れ・進み”の三つの関係のうち、最後のタイプがここで登場します。
■ポイント解説(ベクトル図と合成電流)
RC並列では、電圧を基準にすると:
・IR … 電圧と同方向
・IC … 進み方向(電圧より前側)
となります。




電流どうしに角度があるため、
合成電流 I は IR と IC をベクトル合成した長さ で決まります。
■例題
RC回路では、
● V:共通の交流電圧
● 抵抗に流れる電流:IR
● 容量性リアクタンスを流れる電流:IC(進み)
■ RC並列の計算で押さえる基本式
・IR = V ÷ R
・IC = V ÷ XC
・合成電流 I = IR と IC のベクトル合成
・力率 cosθ = IR ÷ I(進み力率)
■まとめ(重要ポイント整理)
・並列では電圧が共通
・抵抗電流は同相
・コンデンサ電流は進む
・IC は電圧より前に進むため、合成電流は“進み側”に寄る
・力率は IR/I で求まり、この回路では 進み力率 となる
前半の “遅れ” と対になる関係がここで理解できます。
- RL回路(コイル)では電流は電圧より「遅れ」ます。
- RC回路(コンデンサ)では電流は電圧より「進み」ます。




遅れ→進みでバランスが取れた気がする…!
交流って“角度”があるだけで面白さ変わるね。



並列は電流の向きが違うから、ベクトル図が本当に役立つよね。
ここまで押さえれば、次の電力計算や力率改善にもつながるよ!




なるほど!じゃあ次のレッスンも頼むよ〜!
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