📍はじめに
今回この記事を書いたきっかけは、第二種電気工事士の学び直しをする中で、「公式(数式)をもっと見やすく表示したい」と感じたことでした。そこで出会ったのが、無料で使える WordPressプラグイン 「MathJax-LaTeX」 です。数式がとても美しく表示できる点が魅力ですが、コード入力に慣れるまでは少し苦労する部分もあると思います。
本記事が、これからLaTeXを使ってみたい方や、数式を読みやすく表現したい方のお役に立てば幸いです。
この記事では、ブログやレポートに数式をキレイに載せたい初心者向けに、最短で覚えたい LaTeX の基本と、WordPress(MathJax-LaTeX プラグイン)で表示させる方法を分かりやすくまとめました。
🖋 基本の書き方
- インライン(文章中):
\( ... \)
例:\( I = \frac{V}{R} \)→ 文章中に馴染む表示 - ディスプレイ(中央の大きな数式):
\[ ... \]
例:\[ I = \frac{V}{R} \]→ 式を目立たせて表示 - (プラグインが [
latex]をサポートしている場合)ショートコード形式:[latex]... [/latex]
※ MathJax-LaTeX を使っている場合、ショートコードが有効なら使えますが、基本は \(...\) / \[...\] を推奨します(互換性が高いため)。
📝よく使うコマンド TOP10(覚えれば十分)
以下はブログで頻出のコマンドです。コピーして使ってください。\(...\) / \[...\] が必要です。
- \frac{a}{b} // 分数:\frac{V}{R}
- ^{} // 上付き:x^{2}
- _{} // 下付き:a_{1}
- \sqrt{x} // 平方根:\sqrt{2}
- \sqrt[n]{x} // n乗根:\sqrt[3]{8}
- \cdot // 中点乗算:a \cdot b
- \pi, \alpha, \beta// ギリシャ文字:\pi, \alpha
- \sum_{i=1}^{n} // 総和:\sum_{i=1}^{n} i
- \int_{a}^{b} // 積分:\int_{0}^{1} x^2 dx
- \mathrm{Ω} or \Omega // 単位:\Omega(表示の揃えに注意)
- \( \frac{a}{b}\)
- \( x^{2}\)
- \(a_{1}\)
- \( \sqrt{x} \)
- \( \sqrt[3]{8} \)
- \( a \cdot b \)
- \( \pi, \alpha, \beta \)
- \( \sum_{i=1}^{n} i \)
- \( \int_{0}^{1} x^2 \, dx \)
- \( \Omega \)
⇧\(…\)閉じ
メモ:単位(ΩやAなど)は \Omega や \mathrm{A} のように書くと整った表示になります。
例: 6\Omega → 6\Omega、あるいは 6\,\Omega(単位前に少しスペースを入れる)
🖨 実例(すぐコピペ可)
オームの法則(中央表示)
\[ I = \frac{V}{R} \]
\[ I = \frac{V}{R} \]
⇧¥[…¥] 閉じ
\( I = \frac{V}{R} \) ⇦ \(…¥)閉じ
例題(数値代入)
\[ I = \frac{6\,\mathrm{V}}{6\,\Omega} = 1\,\mathrm{A} \]
\[ I = \frac{6\,\mathrm{V}}{6\,\Omega} = 1\,\mathrm{A} \]
抵抗率の式(単位付け)
\[ R = \frac{\rho \cdot l}{S} \]
\[ R = \frac{\rho \cdot l}{S} \]
積分の例
\[
\int_{0}^{1} x^2 \, dx = \frac{1}{3}
\]
\[
\int_{0}^{1} x^2 \, dx = \frac{1}{3}
\]
💻 WordPress(MathJax-LaTeX)での書き方と注意点
- 推奨表記:
\( ... \)と\[ ... \]を基本に。テーマやエディタによる自動変換で安定します。 - ショートコード:プラグインが
\(...\)をサポートしている場合は使えますが、ブロックエディタ(Gutenberg)ではエディタの自動整形に注意。保存前にプレビューで確認してください。 - 全角の「¥」に注意:Windows日本語環境では
\が見た目上¥に見えることがあります。内部的には\ならOKですが、コピペで¥が入ってしまう場合は\に置換してください。 - 空白の入れ方:単位の前に小さくスペースを入れるには
\,を使うと読みやすくなります(例:6\,\Omega)。 - プラグイン設定:MathJax-LaTeX の設定で “自動レンダリング” が有効か確認。無効なら手動で
typesetが必要になる場合があります。
※「typeset」とは、WordPressのカスタマイズ機能の一つで、テーマのスタイル設定を管理するためのインターフェースです。
✅ よくある間違いと対処法
- そのまま
\fracが表示される → MathJax がレンダリングしていない。原因はプラグイン未有効、または記法ミスマッチ。 - 空白(何も見えない) →
\[...\]の中が正しく入っていない、あるいは MathJax 読み込みの競合。ブラウザのコンソールにエラーが出ていないか確認。 - バックスラッシュが
¥に見える → 見た目だけの問題なら動作に支障なし。ただしコピペで¥が入ってしまう場合は JS 等で¥→\を置換するか、エディタ上で手作業で修正。
🔎 便利なTips(運用面)
- 下書きエリアを用意:WordPress内に自分用の下書き(非公開)を作り、そこに数式を一時保存しておくとチェックが早い。
- 定型スニペット:よく使う式はコピー用スニペットとしてブラウザのメモやクリップボード管理ツールに保存しましょう。
- 表示崩れの最終チェック:公開前にスマホ表示でも見ておく(行が折れることがある)。
- 教材化の種:「貼って使える数式集」を記事にしておくと被リンクや滞在時間の向上が狙えます。
🎁すぐ貼れるコピー集(初心者向け)
以下をコピペして試してください。
インライン(文章中)
本文の途中に \( I = \frac{V}{R} \) と書くと文中に(インライン)表示ができます。
ブロック(大きく表示)
\[ I = \frac{6\,\mathrm{V}}{6\,\Omega} = 1\,\mathrm{A} \]
ショートコード(プラグインが対応している場合)
[latex] I = \frac{V}{R}[/latex]
✅FAQ(よくある質問)
Q:投稿画面で \frac のまま出る。どうする?
A:プラグインが有効か確認。Gutenberg(ブロック)の「カスタムHTML」や「クラシックエディタ」だと自動整形されることがあるので、まずはプレーンテキストで \( ... \) を入れてプレビュー。
Q:複雑なパッケージは使えますか?
A:MathJax は LaTeX のサブセットをサポートします。amsmath 系は多く対応しますが、TeX の全機能は使えないことがあります。必要なら画像化して載せる方法も検討。
📝 まとめ(最後に)
- 使う公式にもよると思いますが、最低限覚えるのは
\frac、^、_、\sqrt、\Omegaの5つでOKかと思います。 - WordPress では
\(...\)/\[...\]を基本に使うと安定します。ショートコード使用時に記述ミスがあると、数式全体が表示されなくなる場合があります。
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